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PART
1
地球総合工学科 / 船舶海洋工学専攻 「船舶試験水槽」「アメーバ水槽」
応用理工学科・応用自然科学科 「超高圧電子顕微鏡」
応用理工学科 / マテリアル科学専攻 「複合雰囲気下原子制御材料創製・解析システム」

 
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 巨大な船や、海に浮かぶ海上空港を造るためには、詳細で精度の高い実験データが必要になる。しかし、広大な海の上でどうやって実験するのか。その問題を解決するのが、「船舶試験水槽」であり、「アメーバ水槽」なのだ。大阪大学工学部の「船舶試験水槽」は、今から約30年前に造られたもので、長さ100m幅7.8m水深4.35mある。日本の大学が持っている試験水槽としては最大になる。水槽といっても、周囲をすべてコンクリートに囲まれた巨大プールのような外観。しかしその無骨な外観からは想像も出来ないくらいの数多くの素晴らしい成果が、過去この試験水槽から生み出されている。
1mから3mの船の模型を水槽に浮かべ、造波装置を使って波のある状態とない状態で船がどんな動きをするか、あるいは波の中でどんな力が船にかかるかを詳細に調べることができる。また、海上空港などの構造物がどれだけ波に耐えられるか、といった試験も行う。箕浦宗彦助手によると「船舶の耐航性や推進性能だけでなく、最近では波が原因の船舶事故が多発していることから、船の安全性に対する実験も重要になっています」とのこと。将来は空港ばかりでなく、この水槽から新しい海上空間の可能性が見えてくるかもしれない。
<写真>箕浦宗彦助手
<写真>船舶試験水槽
海の一部を切り取って再現した世界初の「アメーバ水槽」
<写真>アメーバ水槽
 試験水槽はほとんど四角い箱型だが、実際の海はどうだろう。地球上にある限りそれは球であるはずだ。しかも波は一方向から起きるのではなく、あらゆる方向から生まれてくる。そこで、より自然に近づくために、海の一部を切り取って再現する、というまったく新しい視点から造られたのが「アメーバ水槽」である。
 円形の水槽壁面に、独立で制御可能な造波機50個をつけることによって、地球上で起きるさまざまな波を、実験水槽の中に起こすことができる。波を造ると同時に、波を吸収するので、実にリアルな動きが浴槽ほどの小さな空間で再現可能だ。これまでは計算式のみ確認できた理論上の波が、実際目の前で見ることができる画期的な試験水槽として大きな注目を集めている。
 もちろん阪大工学部が世界で初めて実現にこぎつけた試験水槽だ。「アメーバ」という名は学生が名付けたもので、「Advanced Multiple Organized Experimental Basin」の各単語の頭文字をとって「AMOEBA(アメーバ)」と呼ぶ。これは水槽の形を自由に変えられることから、単細胞のアメーバも連想させる。そして、海を再現する、というとてもシンプルで、しかも型にとらわれない柔軟な発想こそが、アメーバのそのものと言えるだろう。
 

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<写真>阪大工学部にある300万ボルト「超高圧電子顕微鏡」
 ミクロの世界をのぞく電子顕微鏡は、いったいどれくらいの大きさのものなのか。阪大工学部にある300万ボルト超高圧電子顕微鏡は、なんと総重量140トン高さ13.5mにもなる。世界最高加速電圧を誇る、世界で唯一の電子顕微鏡だ。もちろん世界一のゆえんは、大きさだけではなく、その優れた性能にある。
 電子線を使って、モノの内部の微細な構造観察できるわけだが、最大の特徴は、観察対象である試料にいろいろな刺激を与え、その変化をじっくりと観れることと、厚みのある試料でもその内部まで詳しく観察できる、この2点にある。すなわち、これらは普通の電子顕微鏡ではできないことでもあるのだ。例えば,真空状態にある試料にガスを入れることで、サビができていく過程のような固体とガスとの反応をつぶさに観察もできる。また、分厚い試料も観られるので、単細胞のプランクトンを0.1mmの1万分の1というミクロンスケールの丸ごと観察できる。こうした生物系をはじめ、LSIといった小さな集積回路の研究にも大きな成果をあげている。
 この顕微鏡のもうひとつの特徴は、コンピュータ制御遠隔操作システムに優れている点だ。阪大の高速大容量ネットワークを利用して、観察用の画像を送りながら他の大学や研究機関が電子顕微鏡を遠隔操作することができる。すでに北海道大学とアメリカ・カリフォルニア大学との双方向実験に成功している。こうしたシステムがもっと進めば、時間や場所という枠を越えた、21世紀ならではの新しい研究スタイルが生まれてくるだろう。

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21世紀のスピンの時代にロマンを描く
 電子が発見されてから約100年。今や電子が持つ「チャージ(電荷)」という特性を利用した半導体は、あらゆる機器に欠かせないものとなっている。しかし、電子のもうひとつの特性である「スピン」は、フロッピーディスクなどの記録媒体につかわれているだけで、あまり活用されていない。そこでスピンをもっと多様化するための研究を行っているのが山本雅彦教授の研究室だ。
 スピン物性の制御と、ナノという超微細なレベルでの加工技術を組み合わせることで、情報の記録の最小単位として、ひとつのスピンを1ビットとした「シングルスピンメモリー」を創り出す研究を進めている。これが実現すれば、1円玉の大きさのものに、コンパクトディスク6万枚の情報を入れることが可能だ。まさに夢のようなメモリーが誕生する。
 そして、これらの研究に欠かせないのが「複合雰囲気下原子制御材料創製・解析システム」である。ナノビーム超微細加工装置と超高真空成膜装置そして超高真空原子像観察・解析装置の3つの装置をつないだもので、原子レベルでの材料づくりをおこなっている。
 山本先生はこう語る。「“シングルスピンメモリーを創ってノーベル賞を取ろう”というキャッチフレーズで、“スピンにロマンを”求めて始めた研究です。“人生にロマンを、日々継続を、達成に執念を”と言いながら、スタッフ、学生のみなさんと日々努力を続けています。」
<写真>山本雅彦教授
<写真>複合雰囲気下原子制御材料創製・解析システム
 
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