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PART
2
応用自然学科 / 生物工学国際交流センター 「動物細胞小型培養槽」「動物細胞培養クリーンルーム」
電子情報エネルギー工学科 / 通信工学専攻 「ホトニック仮想電波空間ネットワーク」「ワイヤレスover IP 実験システム」
電子情報エネルギー工学科 / 電気工学専攻 「全固体真空紫外レーザー光源」

 
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自分の細胞で病気を治す「再生医療」に工学的アプローチ。
さまざまな病気の治療に役立てようと、バイオテクノロジーの進化が進んでいる。そんな中、大きな期待を寄せられているのが「再生医療」だ。これは、人工的に培養した細胞などを利用して、病気や事故などで失われた臓器や組織を治す治療法のこと。例えば、各臓器の慢性的な病気治療には、現在のところ臓器移植か人工臓器しか手段がなく、しかも臓器移植には、ドナー不足や拒絶反応という大きな問題が立ちふさがっている。しかし再生医療であれば、自分自身の細胞を使うので、臓器移植のような問題点はすべて解決できる。

再生医療の研究については、医学だけでなく、組織工学など工学面からの研究も重要で、実用に結びつけるには、エンジニアリングの力が欠かせない。しかし現状では、再生医療について工学的アプローチをしている大学はとても少ない。そんななか、大阪大学工学部では、再生医療、という言葉が使われるずっと前、10年以上前からこの研究に取り組んでおり、すでに世界的に注目される実績をあげている。
高木睦助教授はこう語る、「この分野に関して大阪大学では10を超える特許を取っていて、アジアにおいての再生医療のリーダー的存在になっています」。
<写真>高木睦助教授

<写真>動物細胞小型培養槽
<写真>動物細胞培養クリーンルーム
同時に高木先生たちは、医薬品タンパクのための大量培養の研究にも力を入れている。医薬品タンパクとは、インターフェロンをはじめとするバイオ医薬品で、さまざまな病気の治療に使用されている。このインターフェロンを効率よく大量に生産するためのエンジニアリングの研究も行っている。

 主に医薬品タンパク質の遺伝子を組み込んだ細胞を「動物細胞小型培養槽」という実験装置を使って、培養・制御していく。これは高木先生が自ら開発した装置で、日本でも希少なもの。また、微生物の進入を防ぐために、チリを取り除いたきれいな空気だけを送り込む「動物細胞培養クリーンルーム」も、実験には欠かせない。
この研究で一番難しいのは「臨床の現場のニーズに添った研究テーマや目標を定めていくこと」だと高木先生は言う。それをクリアするために、医学者と二人三脚の実験が今日も続いている。
 

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いつでもどこでも自分の電波空間が楽しめる時代がすぐそこに。
<写真>小牧省三教授
<写真>構内PHS基地局
 今やインターネット環境がどんどん整備され、家庭でも超高速で快適なデータ通信が楽しめるようになってきた。この背景には、光ファイバの存在がある。光ファイバは髪の毛ほどの細いガラスのケーブルで、これを通して信号を伝えるもので、都心部を中心に布設が進んでいる。電話回線などに比べ、はるかに大量のデータを超高速で送れるのが特長だ。しかし現在のところ、この光ファイバは、デジタル信号を送るためだけに利用されている。そこに着目したのが小牧省三教授・塚本勝俊助教授たちである。
「いろいろな電波空間を、その電波形式が保存されたまま電送し、さらに途中、目的地にルーティングする仕組みを備えておけば、いつでもどこでも自分の電波空間を利用できるはずです。それを実現するネットワークとして、仮想電波空間ネットワークを提案し、原理を確認する実験を行っています」。 すなわち、光ファイバの中に自分の電波空間を閉じこめておくことで、光ファイバのある所なら、どこでも自分の電波空間が利用できる、という夢のようなことが実現する。

この原理の確認とともに、実験に欠かせないオン・オフの光のスイッチを使って信号のパターンを作る装置の試作も行っている。また、これらの実験においては、キャンパス内に張り巡らされた、高度な光ファイバ網が大活躍している。
そもそもこのシステムを発案したきっかけは、塚本先生らの「そんなシステムがあれば、自分たちが便利になるだろう」という発想から始まっている。同様に、身近な「あったらいいな」を実現しようと、小牧先生・塚本先生らが取り組んでいるのが「ワイヤレスover IP 実験システム」だ。
小牧先生たちが“携帯糸電話”と呼ぶこのシステムに利用されているのがPHS。送信電力が小さく、携帯電話とは違う周波数の1.9GHzの電波で使われる PHSの内線通信システムを利用し、本来なら内線電話が使えない構外などでも、交換機を親機とすることによって利用できるシステム。例えば、小牧先生の研究室にかかってきた内線電話は、キャンパス内の別の場所にいる小牧先生が持つPHSにも同時にかかる。研究室にいなくても内線電話がとれるほか、内線電話であるために、PHSを利用したとしても通話料はかからない。また、PHSをパソコンに接続することで、内線モードでインターネットへの無線アクセスもできる。すでに海を越え、タイでもPHSでの通話が実現した、と小牧先生。まさに、先生たちの「あったら便利だろうな」が確実にシステムとして機能している。

このシステムでは、音声通話はインターネット上の最新の音声通信技術であるVoIP(Voice over IP )技術を使っている。現在、他大学の協力を得て、高知工業大学などの学内に広域PHSネットワークを構築し、IPネットワークを使って通話やデータ伝送の実験を行っている。今後はこの無線アクセスネットワーク上で、さらに新しい可能性が生まれてくるだろう。
<写真>塚本勝俊助教授
<写真>ホトニックCDMA光電波変復調装置

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世界で初めての結晶開発に成功、全固体紫外光源の実用化を可能に。
 例えば目の角膜の手術をする際、角膜を削るために、医療の現場では紫外レーザーが利用されている。この紫外レーザーを得るために、これまでは気体媒質が使われてきた。しかし、気体から得た紫外レーザーは熱の影響が残るため、完全な手術ツールとは言えない。一方、大阪大学工学部の佐々木研究室が開発した非線形光学結晶CLBOは、固体媒質を使った紫外レーザー光源を現実のものにさせた。固体レーザーは熱の影響を減らすことができることから、医療現場への活用が期待されている。今や、佐々木研究室が開発したこの結晶こそが、紫外光発生材料の世界基準となっているのだ。

まず赤外線のレーザーをいくつかの結晶に通過させて光の色を変え、最終的に必要とされる紫外光を発生させる。すなわち結晶という固体を利用して光の波長変換を行うことで、紫外レーザーを得る仕組みだ。ホウ素を主成分としたこの美しい結晶は、計り知れない力を持っている。現在も佐々木研究室では、世界でも数台しかない「独自の全固体真空紫外レーザー光源」の装置を使って、医療・バイオ分野の応用開発を進めている。吉村政志助手は期待を込めてこう語る。「現在、大阪大学医学部の先生との共同研究が進んでおり、今後医療現場で活用できる光源が開発できるはずです」。
<写真>吉村政志助手
<写真>非線形光学結晶CLBO
 
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