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PART
6
応用自然科学科 / 応用物理学専攻 「2光子光重合造形装置」
応用自然科学科 / 精密科学専攻 「ウルトラクリーンルーム」
応用自然科学科 / 応用生物工学専攻 「巨大サイズDNA解析装置およびDNA塩基配列決定装置」

 
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ナノと光を組み合わせ、新しい技術を生む
ミクロよりももっと小さなレベルの技術で、日本の新しい産業の可能性を開くと期待されているナノテクノロジー。かたや、日本がこれまでに世界をリードしてきたのが、カメラや光コンパクトディスクに代表される光技術だ。これら新・旧2つの技術、微細技術と光技術を組み合わせた「ナノフォトニクス」という技術に取り組んでいるのが河田聡教授の研究室である。

 河田研究室では、ナノフォトニクスの実験装置として、手作りで「2光子光重合造形装置」を開発した。レーザービームを使ってプラスチックに超微細な彫刻をし、また光を当てて中身を固める、という加工ができる装置で、ここから生まれた「8ミクロンの牛」の立体模型は、新聞などで大きく取り上げられた。体長わずか1メートルの10万分の1以下というこの超微細な牛は、完全な3次元の姿をしていて、驚くばかり。その姿は走査型電子顕微鏡で、すみずみまで見ることができる。

「このナノフォトニクスによって、微細なバネや歯車をつくることが可能になり、それがナノテクノロジーを大きく発展させていくことになります」と孫 洪波先生が大きな、しかも実現間近の夢を語ってくれた。
<写真>孫洪波助手
<写真>2光子光重合造形装置
<写真>8ミクロンの牛
 

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原子レベルでの完全表面を実現する、世界最高性能の研究施設。
機械加工を使って磨き上げたモノの表面は、私たちの目には完璧な平面に映る。しかし、実のところ原子レベルではガタガタ。完全な表面が求められるモノ、例えば波長の短いX線を反射できるようなミラーづくりは、機械加工では無理。原子レベルで平坦な表面、いわゆる完全表面を作るための超精密加工が必要になる。今の産業界を支える電子デバイスなどのモノづくりにおいては、こうした機械加工では不可能な高精度が求められているのだ。
<写真>数値制御プラズマCVM加工装置
(ウルトラクリーンルーム内に設置)
<図>数値制御プラズマCVMによるX線ミラー(平面)の超精密加工例
 左が加工前、右が加工後の表面の形状。加工前の表面は、機械加工の限界まで研磨した鏡面だが、158nmもの形状誤差があり、完全な平面になっていない。このミラーをプラズマCVMにより数値制御加工すると、形状誤差を22.5nmにまで小さくすることができ、ほぼ理想的な平面ミラーが得られている。
 そこで大阪大学工学部では、超精密加工ができる「ウルトラクリーンルーム」を設置した。機械ではなく、プラズマを使った化学反応を利用して、完璧な表面加工を可能にする研究施設だ。そこには、原子レベルでの加工に必要な、クリーンな材料とクリーンな表面、そしてクリーンな加工環境のすべてがそろっている。「ウルトラ」の名にふさわしい、世界最高性能を誇る超精密加工研究拠点である。

どれだけ「ウルトラ」であるか、を紹介しよう。まず原子レベルでの加工をする施設であるために、チリなどの不純物の侵入は一切許されない。そのため、外気からすべての微粒子を除き、さらに温湿度制御した新鮮な空気だけをルーム内に導入。ルームに入るためには、すべての人は特殊素材で作られた防塵衣で完全に体を覆い、なおかつクリーンエリア内に入る前にはエアシャワーを浴びなければならない。徹底的な汚染物質の発生防止策がとられている。また、プラズマに必要なガスは超高純度ガスのみが用いられ、水も超純水しか供給されない。まさに最新のウルトラクリーンテクノロジーが凝縮された研究施設だ。
またウルトラクリーンルームでは、加工だけでなく、成膜もできる点でも非常に優れている。例えば、コストがかかる電力用太陽電池も、超高速成膜ができることでコストを低減して地球温暖化に貢献できるなど、いろいろな分野での応用が期待されている。
<写真>超精密加工表面計測評価システム
(ウルトラクリーンルーム内に設置)
 
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DNAの秘密を探り、地球環境保護に役立てる。
<写真>金子嘉信助教授
 遺伝子を構成する分子DNA。医療はもちろん、農業や水産業など、あらゆる分野でその存在が注目を集めている。そんななか、DNAの解析は、最も基礎的で重要な研究だと言われている。大阪大学工学部では、染色体まるごとサイズDNAの解析を行う装置を導入して、研究を進めている。

現在研究に使っているのはパン酵母。この酵母菌の染色体DNAに二方向から電場を交互にかけてやると、DNAが電場の切り換えに対応して方向転換し、ジグザグに運動する性質がある。方向転換にかかる時間がサイズによって違うことから、どんなサイズの何本の染色体を持っているか、を調べることができるのだ。
また、DNAが持つ複製する性質を活かして、DNA中の塩基の並び方を決めていく塩基配列決定装置もDNAの研究に大いに役立っている。

 このようにしてDNAを解析することによって、有用な染色体の情報を集めてパン酵母を改良し、より美味しい、あるいはよりヘルシーなパンができるようになる。金子嘉信助教授によると、「もっと研究が進めば、食品に使っているような安全な酵母菌を使っていろいろな機能をデザインできる微生物をつくり、それを利用してゴミを分解させるなど、地球環境保護への貢献も期待できます」とのこと。すでに酵母菌の染色体をデザインする技術の開発が着々と進んでおり、新たな研究成果が期待されている。

<写真>巨大サイズDNA解析装置
<写真>デザインされた染色体を持つ酵母菌のコロニー
 
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