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環境エネルギー工学科【環境エネルギー工学専攻】 「都市エネルギー最終需要モデルを用いた温室効果ガス削減予測」
CO2が本当にどれだけ削減できるのか 実社会に近いバーチャルモデルで予測 環境・エネルギー工学科/環境・エネルギー工学専攻 下田 吉之  教授

温暖化対策をより実効的にするために

2009年9月27日、国連気候変動サミットにおいて鳩山総理が「日本はCO2排出量を2020年までに1990年度比25%にする」と表明。これに対して様々な分野から賛否両論が出ていることはご存知だろう。

下田研究室が取り組む研究テーマの1つ。『都市エネルギー最終需要モデルを用いた温室効果ガス削減予測』は、この議論および今後の対策を検討する上で不可欠なものだ。都市エネルギーのあるべき姿を長年探究してきた下田教授は言う。

「どんな対策を実施すれば、何年後、温室効果ガスが何%本当に減るのか。それを明らかにすることが当研究室が果たす大きな役割だと考えています」。“本当に”という部分がツボだ。

おそらく日本で最も精密な予測ツール

温室効果ガス削減の方策を考える場合、2つの側面が必要だ。1つは具体的な温暖化ガス削減技術。テレビやエアコン、冷蔵庫などの省エネ化や断熱効果の高い住宅、風力や太陽光などの自然エネルギー利用技術、ヒートポンプやコージェネレーションシステムがそれだ。

もう1つがそれら個別の技術や対策を導入・促進していった場合の削減効果を予測するシミュレーションだ。下田研究室がつくりあげ、今も進化している『都市エネルギー最終需要モデル』は、民生(家庭)部門の予測においておそらく日本で最も精密なツールだ。「例えばサマータイムで1時間生活パターンがずれたらどうなるか、在宅勤務者が何%増えればどうなるか、そんなシミュレーションも可能です。

現実の家族構成や行動パターンを投影

つまり、限りなく現実社会を反映したバーチャルモデルで、他のモデルとはアプローチが異なる。一般的にはエネルギーの供給側から予測していくが、下田研究室では人々の欲求や経済的な効用を重視し、エネルギーの消費側から効果を積み上げる。また、可能な限り世帯や人の行動を標準化せずにモデルに落とし込んでいる。

「現実の社会は実に多様です。民生部門の予測をする場合、まさにそこが肝心で、エネルギー消費の要因がまったく変わってくるんです」。世帯を家族構成や住宅の形態によって200以上に分類し、居住者の行動パターンや各エネルギー消費機器の稼動状況を5分単位にまで詳細化。それを都市レベルに積み上げているのだ。

低炭素社会を実現するためのリーダーを育成

このモデルを日本全体の家庭のエネルギー消費予測にまで展開した論文も発表。研究室のメンバーたちは活動を通じて、温室効果ガス削減の道筋を俯瞰的に捉えられる幅広い視野を身につけている。

「2050年に温室効果ガスを1990年比で半減するという大きな目標が世界にはあります。低炭素社会実現に向け、指導的な役割を果たせる人材を育成することも当研究室の使命です」。

バーチャルモデル作成には、熱工学、流体工学、環境物理、システム工学などをベースに、屋内外での実測や実験室での実験、実態データの収集解析が必要だ。

下田 吉之 教授 環境・エネルギー工学科 環境・エネルギー工学専攻

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