私たちのコースでは、「システム・制御・電力」をキーワードに、普段なにげなくすごしている日常生活から、ビジネス、そして社会全体にかかわるものまで、さまざまな事柄を対象に研究を行っています。研究スタイルもいろいろ。紙と鉛筆、そして議論だけで進めていくものもあれば、パソコンを駆使してプログラムをつくったり、なかには特別な専門の機械を操作して行う研究もあったりします。

例えば、なにかを始めようとするとき、そのやり方が成功するのか失敗するのか。あるいはどういったやり方をすれば、もっとも効率がいいのか。そんなことをパソコンの中でシミュレーションしていきます。失敗の可能性を回避できるよう、あらかじめ結果が想定できれば、ビジネスはより効率的に進めることができます。そんな理論やプログラムを作ったり試行したりという研究をしています。

理論やシミュレーションだけでなく、制御のプログラムを作る研究もしています。パソコンに番号が書かれていますね、また「station2」の文字も見えます。パソコンはタイヤのついた台の上に乗っていて、別の所にあるメインのパソコンで操作すると白い線に沿って動きます。どのようにプログラムすれば、スムーズに別のステーションへ移動できるか、そんなことを考えていくのです。

ただ1台の動きをプログラムするだけではありません。実はこのようにパソコンは複数台、ステーションも複数あります。それぞれのパソコンが衝突しないようにお互いの位置を把握し、ぶつからないよう安全にそして効率よく移動できるようプログラムが組まれ、制御されているのです。例えば無人の工場を制御された機械がスムーズに動く。この研究が実を結べば、そんな未来も実現します。

すでに確立されている理論を応用する、あるいは身近にあるパソコンを利用する、といった研究だけではありません。この写真のように特殊な機械を用いて、検証や調査を行っている研究室もあります。こちらは先ほどのビジネスや生産工場といった範囲よりもさらに広く、都市の電力について取り組んでいる研究室です。昨今の社会情勢から、電力はいま注目を集める分野となっていますね。

より効率よく電力を供給し、使用するにはどうすればいいのか。そんなことをテーマにしているのがこの研究室です。毎日当たり前のように使っている電気ですが、実はそこに使われている技術や素材は日進月歩で改良されています。この機械ではそういった新しい素材がどのような性質を持っているのかテストし、企業や国と一緒になって、よりよい電力の使い方を探っているのです。

これは、温度など環境を変化させることができる実験機械です。これで素材の耐久性や特殊な状況下での反応を調べます。電気は「当たり前に、いつでも使える」ことが求められる、私たちのライフラインです。新しい素材が高い能力を持っていても、例えば耐久力がなければトラブルが起きることも考えられます。そんな事態にならないように、様々な状況をつくりだして検証を行うのです。

理論やシステム、電気などなど、あるものばかりを研究してるだけではありません。新しいものをつくりだそう、考えだそうとしている研究室もあります。そのひとつが、こちら。「いつでも、どこでも、もっと身近に電気をつくれないか」ということを研究しています。「電気って自分でつくれるの?」と驚く人もいるかも知れませんね。それを実現するにはどうするか、それがテーマでもあるのです。

私たちの家庭に入ってきている電気は交流です。でも、家電の中で必要としている電気は直流です。太陽電池や燃料電池は直流で発電し、一度交流に変換し、使う電化製品によってはまた直流に変換します。「直流だけで生活すればもっと効率がいいのでは?」そんな疑問が浮かびませんか。それが研究のヒントになります。この機械では直流だけでなにができるかを実験しています。うまくいけば、私たちの生活が変わるかもしれません。

研究室のある建物の屋上にはソーラーパネルが設置されています。実はこれ、エコが目的なのではなく、ここで生まれた電力は研究に使われているのです。太陽光発電をいかに生活でうまく使うか、そんな研究も行っています。システム・制御・電力は日常生活から社会環境まで幅広く扱い、さまざまな可能性を秘めているコースです。ここでは最先端の技術や研究が、あなたを待っています。