情報通信工学コースが研究テーマとして扱っているのは、ズバリ「情報」と「通信」。もちろんそこでは非常に多くの研究が行われています。たとえばこの写真。これは通信ケーブルがどのように変化してきたか、過去のものを集めた標本です。太さも形も、素材も変わっていますね。いまでは当たり前に気軽に楽しめるインターネットや携帯電話も、過去には夢の技術でした。私たちは情報と通信の分野から未来を創る研究をしているのです。

この写真は、研究室と教室をインターネットでつなぎ、テレビ電話を使って会議をしているところです。タイムラグも少なく、鮮明な画像でのやり取りができています。でも、携帯電話のテレビ電話を考えてみてください。まだまだ映像はカクカク、途切れたりしませんか?それは送るデータの容量に回線が対応しきれていないことが原因かも。そんな課題を解決するための方法や、次世代の通信手段なども当コースの研究対象になっています。

これは、次世代のインターネット用に開発された機械です。現在主流となっている光回線よりも、高速で大容量のネット通信を実現するために開発されました。大阪大学では、国や企業と連携し、次世代の機器の検証も行っています。どんな特徴があるのか、実用化に向け問題点はないか、とさまざまな検証を行い、レポートを作成します。まさに情報通信工学の最先端といえる研究です。まぁ、ちょっと見た目は手作り感にあふれてますが…。

普及率をどんどん伸ばしている、スマートフォン。そのアプリを開発している研究室もあります。この写真は、数台のスマートフォンを連携させて、お互いの位置情報をやり取りすることで、相手がどの場所にいるかわかるアプリを使っているところ。待ち合わせなどには便利ですよね。とはいえ、アプリの開発が研究の目的ではありません。情報と通信の新しい可能性を探る、その一環としてアプリの開発も行っている、というわけです。

立体音響などのマルチメディアの研究もあります。映画館やゲーム、最近ではホームシアターなどで立体音響を手軽に楽しむことができるようになりました。より技術が進めば、バーチャルに創られた街を、リアルな音を聞きながら楽しむこともできるでしょう。また離れた場所にいる人同士が、まるですぐそばにいるように感じて会話をすることもできるはず。バーチャルは、技術を手に入れることで、よりリアリティを増していくわけです。

パソコンの画面に建物が映っています。これは京都にある新風館というショッピングモールをCGで描いたものです。当コースでは、新風館と連携し、どこに人がいるかをCGの中にリアルタイムで描き出す試みを行っています。セキュリティの強化につながる一方で、CGによって人の顔や存在自体を消したりぼやかしたりすることができるため、お客さんのプライバシーを守ることもできるのです。次世代に求められるセキュリティですね。

ラジコンのように無線でロボットを動かす、というのはなにも目新しいことではありません。それが通信環境が整備され、送る情報量が増加したことで、遠く離れたところから複雑なプログラムを送信し、操作することも可能になりました。その結果、工場などでロボットを動かすのはもちろんのこと、災害現場のような人が入れないような環境や場所で、いままでよりもハイレベルな作業をロボットだけでできるようにもなるのです。

情報で動いているのは機械だけではありません。人間の体も、脳からの情報が器官に伝わることで動いています。写真は、その情報を混乱させ、バランスを失わせる機械です。耳の後ろにつけた電極から弱い電気信号を送ると、平衡感覚に錯覚を起こせるのです。その錯覚を利用して、ラジコンのコントローラーで動く方向を操ることもできます。いたずらではなく、例えば危険回避のための誘導などに応用できる、将来有望な研究なんですよ。

二人の青年が同じように手を上げています。背中と顔には大きな装置がつけられています。実は、この装置で二人の視野を入れ替えています。つまり、手前の彼が見た映像が、奥の彼の顔に装着されているヘッドマウントディスプレイに映しだされているのです。手前の彼には、奥の彼の見ている映像が見えています。たとえば熟練の職人の映像を見ながらその作業を真似る、なんてことも可能。情報と通信って、いろんなコトに使えるんですよ。

今度は、人の胸から下の部分に似た機械が見えます。これは空気圧で制御されたチューブで、筋肉と同じ動きができるようつくられたロボットです。人間の筋肉の動きを分析したプログラムのおかげで、人間と同じように歩くことができます。まだサポートは必要ですが、いつかは自立して歩けるようになるでしょう。インターネットからロボットまで幅広い研究分野が当コースの強み。情報と通信を学べば、未来が楽しく見えてくるはずですよ。