在学生・卒業生インタビュー

2021/01/08OB・OG

大学での学びを活かして新しいシステムの開発にチャレンジ!

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「応用自然科学科」「応用理工学科」「電子情報工学科」「環境・エネルギー工学科」「地球総合工学科」の5つの学科からなる大阪大学工学部には、めっちゃ個性あふれる多彩な人材が集まっています。
大学時代のお話や現在のお仕事についてなど、卒業生の山根 梨江さんにお話を伺いました。

電気電子情報通信工学専攻
計算量子情報エレクトロニクス領域
(当時 電気電子情報工学専攻 集積量子デバイス領域)(森伸也研究室)
博士前期課程修了

現 株式会社村田製作所 
技術・事業開発本部 共通基盤技術センター 
システムデザイン部 開発一課
山根 梨江さん

やりたいことが見つからず引け目を感じていた高校時代

「世の中の現象はすべて物理学で説明できることに魅力を感じました」と山根さん

高校は理数系コースに進んだものの、自分の中でやりたいことが見つからず、周りの友達から「私にはこんな夢がある」と聞かされると、少し引け目を感じていました。ただ、父親が機械系の仕事をしていたこともあってか、幼い頃からものを作ったりするのは好きで、なんとなく進学先は工学部かなと思っていたのと、世の中の現象がすべて説明できるという物理学に魅力を感じていました。

阪大を選んだのは地元の岡山県からそれなりに近いということと、親戚が大阪に住んでいたので、小さい頃から大阪に遊びに来たりしていて土地に馴染みがあったからです。

CADを使って集積回路を設計。大学院で過ごした時間はとても貴重。

恩師の松岡先生との久しぶりの再会に、とっても嬉しそうな山根さん

学部生時代には量子力学やプログラミングなどを学び、研究室では、松岡先生の元で集積回路の設計を勉強していました。CADを使って集積回路を設計し、メーカーに渡して実際に作ってもらうのですが、事前にシミュレーションで動作確認をしていても、出来上がってきたものが設計どおりに動かないこともしばしば。動かない場合は、その理由を考えて実験をしなおして、トライアンドエラーの繰り返しでした。研究室に前任者がいないこともあって、CADの書き方をいちから学んだり、初めてのことばかりで大変でしたけど、その分、自分たちで解決しようとする力がつきました。

より専門的な学びを求めて大学院に進学しましたが、思うような研究成果を得られず、何週間にもわたって、進捗のない進捗報告をしていたのが、苦い思い出です(笑)。それでも気長に話を聞いてくださった松岡先生には感謝していますし、大学院で過ごした2年間は本当に貴重な時間でした。

大学生活を通じてコミュニケーション力がめっちゃアップ!

卒業式の日に同級生と撮った記念写真。みんな、晴々とした表情です

音楽が好きで2年生の途中までは、アカペラサークルに所属していましたが、それ以上にハマったのがキッチン雑貨のお店でのアルバイトでした。自分の接客が上手くなるにつれ、商品がどんどん売れるようになり、楽しくて仕方ありませんでした。その時に培った会話力は、社会人になった今も活きていますし、勉強だけでなく、サークルやアルバイトも一生懸命取り組んでいて良かったなと思っています。
また、阪大には色々なタイプの学生がいるので、バリエーションに富んだ友達が出来たり、学会発表のあとの懇親会では他大学の学生とも仲良くなれたり、大学生活を通じて、コミュニケーション力もめっちゃアップしました。

女性ならではの視点を活かし、新しいシステムを提案したい

現職場である村田製作所には、大学院生の時にインターンシップでお世話になりました。
回路設計をしている部署で職場体験させていただきましたが、大学で学んだことをこんなにも仕事で活用できるんだという実感がありました。電子部品は表には見えない目立たない存在ですが、それがないと今の便利な暮らしは成り立ちません。縁の下の力持ち的な存在を研究するのもいいなと思い、大学の推薦枠で就職試験を受けました。

今は研究開発部門の一つであるシステムデザイン部というところに配属されています。村田製作所が持つセンサや電子部品を使って新しいシステムを提案する部署で、企画と開発を並行して行っています。これまでは社内の他部門から、「このセンサを使ったシステムを作ってほしい」と頼まれて作ることが多かったのですが、こちらからも他部門に声をかけて、「このセンサを使ってこんなのを作りたい」と自主提案するようにしています。最終的には社外のクライアントにも提案できるものを開発できればと思っています。

同じ部署には女性が私ひとりだったので、私にしか考えられないようなものをと思い、女性ならではの悩みや課題を解決できるような美容市場での企画を考えたところ、上司からゴーサインをいただき、新たに取り組み出したところです。まだ、具体的にはお知らせできませんが、少しずつ進んできていて、今はとてもやりがいを感じています。

やりたいことがなくても阪大工学部を選んでおけば間違いない!

「最終的には自分の進みたい道、夢も見つかり良かったです」と山根さん

私自身、やりたいことがないというのが結構コンプレックスでしたけど、そんなふわっとした感じでも、6年間、大学生活を楽しめましたし、最終的には自分の進みたい道、夢も見つかりました。阪大は関東にもそれほど遠くなく、西へもアクセスできる便利な場所にあり、マニアックな人やジェネラリストなど、色々な学生がいます。カオス感満載な阪大工学部は、まさにアジアのるつぼという感じで、「めっちゃ」刺激がいっぱいです。特にこれがやりたいっていうものがなくても、阪大工学部を選んでおけば間違いないと思います。

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