在学生・卒業生インタビュー

2022/01/05OB・OG

卒業後もつながりが持てる素晴らしい友人と出会えます

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「応用自然科学科」「応用理工学科」「電子情報工学科」「環境・エネルギー工学科」「地球総合工学科」の5つの学科からなる大阪大学工学部には、めっちゃ個性あふれる多彩な人材が集まっています。
大学時代のお話や現在のお仕事についてなど、卒業生の髙島 綾夏 さんにお話を伺いました。

応用自然科学科卒 生命先端工学専攻(現 生物工学専攻) 
生命環境システム工学領域 渡邉研究室 博士前期課程修了(2018年)
現 山崎製パン株式会社 中央研究所 品質評価研究室 所属
髙島(旧姓:庄野 ) 綾夏 さん

やりたいことをかたちにしていける環境にワクワクしています

日々やりがいを感じられるという職場での研究風景。

卒業後は、消費者につながるような身近な研究がしてみたいと思って「食品」を中心に就職活動を行い、ご縁があって山崎製パン株式会社に入社しました。
現在は、会社の看板商品であるパン類や和洋菓子の糖組成を調べたり、美味しさとは何かを知るため、人の五感からその食品の特性を評価する官能評価を実施したりしています。美味しさとは味覚だけではなく、目で見て(視覚)、香りを感じ(嗅覚)、咀嚼音を聴いたり(聴覚)、触れて(触覚)、味わう(味覚)といった五感すべてに関わっています。
所属する中央研究所には70名ほどの研究者がいて、9つの研究室に分かれています。私の所属グループには17名ほどが在籍していて、数名で集まって研究することもあれば、他のグループや部署の人と協力して進めることもあります。与えられたテーマだけではなく、自分のやりたい研究テーマを持つこともできるので、研究者としてのやりがいを感じていますし、入社4年目にして徐々に仕事の理解も深まり、やりたいことを形にしていける環境に日々ワクワクしています。

せっかくならレベルの高いところを目指したい!

「ネームバリューのある、レベルの高い大学を目指したいと思いました」と高島さん

小学生の頃からどうも暗記系の科目が苦手で、理系科目が好きな子供でした。通っていた高校が文系メインの進学校だったので、理系大学の情報が乏しく学科を絞りきれずにいた時、阪大工学部の応用自然科学科なら、幅広い学びを通じて自分の進みたい道を絞っていけるということを知りました。阪大といえば工学部というぐらい有名だったこともあり、せっかくならレベルの高いところを目指そうと思って受験しました。

幅広い学びが自分自身の強みになっています

同じ学科の男女グループで遊びに行った高千穂峡(宮崎)。とても仲が良くて今も連絡を取り合う仲です。

入学して最初の1年間は自分の専門を決めず、生物、物理、化学について総合的に基礎から学びました。まずは幅広く学ぶことで広い視野を身につけ、2年生から専門分野を決めて学びを掘り下げていきます。
広く浅くというのをデメリットと捉える人もいるかもしれませんが、視野が広いというのは仕事を進める上でメリットになります。物理、化学の勉強しかしていない人よりは生物の知識があり、生物、化学の勉強をしてきた人よりは物理も知っているというので、今の職場でも「独特の考え方をするよね」と言われることがあり、自分自身の強みになっています。
阪大工学部は女子の人数が少ない分、全員と仲が良かったです。勉強だけでなく、おしゃれも手を抜かない人もいて、楽しく過ごせました。リケジョ(理系女子)だからなのでしょうか、「私は私やから」と自分をしっかり持った女子が多く、ちょっと協調性には欠けるけど(笑)、逆にそれが気楽でした。

ミジンコの可愛さに心惹かれて研究室を決定!

研究棟で行われたパーティでの一枚

3年生のときに、ラボツアーがあって、生物工学コースのすべての研究室を見てまわりました。その時に、研究室で飼育されているミジンコがあまりにも可愛くて心惹かれ、当時在籍されていた院生の方からミジンコの魅力を力説されたこともあり、渡邉研究室に行こうと決めました。
研究室では、ミジンコに必要な栄養素に着目し研究していました。ミジンコを無菌化して腸内細菌をなくすと、ミジンコが子孫を残せないということはすでに知られていたので、無菌化したミジンコに脂肪酸を添加したリポソームのようなものを餌と一緒に与えて、生き延びる可能性が増えるかどうかを調べていました。
渡邉研究室は、学生の半数近くが留学生というグローバルな研究室でした。当時は歓送迎会が頻繁にあったので、研究室の入った建物の1階のパーティースペースで、みんなとよくご飯を作って食べていました。
英語には苦手意識があったんですが、ミーティングの発表は英語で行うと決まっていたので、恥ずかしがっているヒマはなく、ジェスチャーで乗り切る度胸とコミュニケーション力が身につきました。オンジョブ※な感じの学びから得るものも多かったですし、研究室で教えてもらったことはこういうことだったのかと、就職してから気づくこともあります。実のあるものをたくさん頂いていたんだなと、いま、感謝の気持ちでいっぱいです。

※オン・ザ・ジョブ・トレーニングの略。実際の仕事を通じて、知識、技術などを身に付けさせる教育方法

同期とは今も仲良く情報交換、新しい発見にもつながっています。

「理系志望の受験生には一生懸命勉強して阪大工学部を目指して欲しいです」とエールを送る高島さん

渡邉研究室からの就職先は多業種に渡ります。同期だと食品メーカーや化粧品会社、キャラクターをプロデュースする会社に就職した友達もいます。お互い忙しくて、なかなか会えませんが、今も連絡は取り合って情報交換しています。こんな世界があるのかと新しい発見につながり、私も頑張ろう!という気になれます。
頑張って勉強して入った大学では、同じようなレベルの人と知り合うことができます。実りある学生生活を送れるだけでなく、卒業後も一生つながりが持てる素晴らしい友人にも出会えるはずです。理系、特に工学部を目指している学生にはとてもおすすめなので、一生懸命勉強して阪大工学部を目指して欲しいです。

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