研究成果 【プレスリリース】建物ファサードを個々に識別するために都市デジタルツインで合成データセットを自動生成
都市環境の情報基盤として、建物ファサードデータを整備し、必要に応じて抽出できることは重要です。インスタンスセグメンテーションは深層学習のひとつであり、同じクラス(種類)に含まれるオブジェクトを別々に識別できるため、現実世界の画像・映像から個々の建物を抽出することができます。しかし、ディープニューラルネットワークを学習させるために現実世界の建物ファサード画像を手作業で収集し、アノテーション(注釈)を付与することは時間と労力がかかります。
近年、都市デジタルツイン(CDT)の開発・活用により、国土交通省のPLATEAU [プラトー]など大量の建物デジタルアセットが作成されています。
本研究では、CDTを用いて、現実世界のデータセットに代わる高品質で費用対効果の高い合成データセットを自動的に生成する方法を開発しました。開発したシステムで作成したCDT合成データセットに一定割合の現実世界のデータを混合すると、インスタンスセグメンテーションの精度が大幅に向上し、現実世界のデータを100%使用した場合と同程度の性能になることを確認しました。
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