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研究成果 田中勇太朗助教が日本泌尿器科学会ヤングリサーチグラントを受賞

 工学研究科附属フューチャーイノベーションセンターの田中勇太朗助教が、第110回日本泌尿器科学会において「第17回ヤングリサーチグラント」を受賞しました。
 本賞は、泌尿器科学・関連領域における独創的かつ意欲的に取り組んでいる基礎研究者が泌尿器科分野の一層の活性化を図ることを目的としています。

 研究テーマは「鉱物・隕石学的技術を応用した尿路結石成長におけるタンパク質の機能解明および予防法の開発」です。

 田中助教は元々医学博士であり、この春から分野を越え、工学研究科へ赴任してこられました。その背景には、これまでも共同研究に取り組んできた丸山教授らの熱烈プッシュがありました。

 丸山研究室で取り組んでいる「尿路結石症のメカニズム解析」を本格的に治療等に応用していくためには、今後、医学分野で研究を行ってきた田中助教の見識が不可欠になってくるためです。

 今回の受賞も、田中助教が尿路結石の薄片を蛍光免疫染色し可視化するという、医学分野では一般的な手法を応用したことで、結石がタンパク質ごとに分布しているという構造を解明したことが評価されたものです。このことにより今後、結石の分析が進み、治療や薬の開発に役立てられる可能性があります。

(田中助教のコメント)

医学分野にとどまらず異分野と連携することで、尿路結石研究において新たな知見を見出していきたいと思い、工学研究科に来ました。

今回、ヤングリサーチグラントを受賞でき大変光栄です。引き続き基礎研究において研鑽を重ねて参ります。

 本賞を主催する日本泌尿器科学会の参加者の中でも、このように完全な医・工の協力体制下で研究を行っている機関はかなり稀有であり、大阪大学工学研究科が医工連携のさきがけを担っていることがうかがえます。

 今後も田中助教のように、分野を跨いで活躍する研究者がどんどん増えていくことが期待されます。

日本泌尿器科学会ヤングリサーチグラント受賞者一覧

丸山美帆子研究室