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我々は、電子顕微鏡を用いて、生体高分子複合体などの高分解能構造を決定することで、その生体高分子などの機能を分子・原子レベルで理解し、その応用につなげることを目指して研究しています。そして、電子顕微鏡による構造解析をより多くの研究者に利用してもらえるよう、高分解能構造解析のための超高圧や低温電子顕微鏡を用いた構造解析法の開発・改良を行っています。

ナノ構造・ナノデバイスの生成プロセスや機能発現中(動作中)の評価は極めて重要です。当研究分野では、気体中のナノ構造を原子スケールで観察できる高分解能・環境制御型透過電子顕微鏡(ETEM)を開発してきました。このETEMを利用して、自分たちで新規なナノ材料の創製に取り組み、さらに創製したナノ材料の構造と物性を、実際に使用される環境(実環境)で原子スケールで観測・解析しています。世の中に役立つナノ材料工学を推進しています。

セラミックスや金属などを中心とした材料のナノからマクロまでの構造設計・制御および融合技術をキーテクノロジーとして、多様な機能を獲得した機能共生型バルク材料やナノ材料の創製、構造や基礎物性・特性評価およびその機構解明を通じて、新規な構造特性や機能特性を有する先端機能性構造材料の研究開発を行っています。これらを通し、今日の社会が抱える重要な課題解決に資する次世代型基盤材料創出とその応用を指向しています。

本研究分野は、接合・溶接界面における諸現象を解析することで、種々の接合・溶接プロセスにおける界面の形成機構を明らかにすることで、新規界面制御技術を確立することを目的としています。  摩擦接合法(摩擦攪拌接合、摩擦圧接、線形摩擦接合、線形摩擦攪拌接合)や溶融溶接法を主軸とし、次世代接合&改質プロセス技術を創出し、新たな学術基盤を体系化するとともに我が国の産業競争力向上による成長の一助となることを目指しています。

材料加工プロセスにおける加工エネルギー源(プラズマ、粒子ビーム)と材料との相互作用機序ならびにエネルギー変換付与機構を基軸に据えて、材料表界面の高機能化と高度制御に向けた基礎学理を追求するとともに、先進的な加工エネルギー源ならびにプロセス制御法の創成と診断評価を通じて、接合科学の高度化に資する基礎研究および応用技術開発を行っている。
特に、独自のプラズマ生成制御技術を活用して、メートル級の超大面積プラズマ源の開発ならびに機能性材料の低温かつ低ダメージでの高品位プロセスの実現に資する先進的な表界面制御プロセスの開発に関する研究を展開している。

溶融溶接、液相/ 固相接合、および固相接合された接合構造体が有する機能および力学的特性の支配機構を、材料科学的な視点による微細組織観察・構造解析に加え,観察・解析結果に基づくモデリングとシミュレーションを通じて明らかにする。これらを通して、欠陥がなくかつ優れた機能を有する接合界面を得るための材料設計の基礎の確立と、新しい接合法の開発、および接合構造体の特性評価へとつなげることを目指す。これら目的達成のため、接合・界面微細組織のX 線回折法を用いた構成相および組織の配向などの同定、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡および付属機器による接合・界面構造のナノ微細組織観察、元素分析、結晶方位同定、数値シミュレーションなど種々の手法を用いて、その形成過程および接合構造体が有する機能および力学的特性との関連について材料科学的な視点で検討を加えていく。

高密度エネルギー源の特性と、その高度制御およびエネルギー輸送の最適化、さらには高密度エネルギー源と材料との相互作用について基礎的研究を行うことにより、高精度・高機能材料加工のための新しい高密度エネルギー源を探求する。特に、溶接、切断、加熱、高温反応、表面被覆、物質合成、複合微粒子創製などにおいて代表的な高密度エネルギー源として幅広く応用され、新しく熱プラズマによる材料プロセスという概念を生み出しつつあるアークプラズマの発生、制御および熱輸送現象に関して物理的化学的検討を加える。

エレクトロニクス実装分野での新規接合材料の開発から先進的な接合プロセスの構築・機構解明まで広く微細接合に関する研究に取り組む。特に、優れた機能と高い信頼性を有する機能性接合材料の創出、各種エネルギー源を利用した新たな先進微細接合プロセスの構築、さらにはナノ・マイクロスケールでの界面現象解明、界面構造・機能制御による微細接合部の高信頼性化などに関する研究を推進しながら、関連する基礎学理の構築と実用化に向けた応用技術開発を行う。

材料の特性や機能を最大限に活用するため、材料科学的な観点から、溶接・接合部の特性の高精度な評価,支配因子の解明ならびにその制御・予測技術を構築することを目指した教育・研究を行っています。
 特に、材料の凝固・変態挙動の理解、材料科学に立脚した溶接・接合部の組織形成機構の解明や、溶接・接合部の耐食性や機械的特性等の信頼性や寿命の評価・予測を目指し、実験とシミュレーションを用いた研究を推進し、社会に還元できる新たな溶接・接合技術の創出を目指しています。

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