工学研究科 > マテリアル生産科学専攻 > 構造機能制御学講座

航空宇宙分野、エネルギー分野の発展に欠かせない先進構造材料、高温耐熱材料について、転位を初めとする格子欠陥の運動を自由自在に制御することで、その高強度化、高延性化、高靭性化を達成するための教育と研究を行っています。最近では、3Dプリンタを初めとする新規製造プロセスや中性子回折を初めとする新規解析方法も積極的に活用し、革新的な材料の創製を行っています。さらに、構造材料の研究で培ったノウハウを活かして、形状記憶合金、永久磁石等の機能性材料の高性能化にも取り組んでいます。

材料の弾性特性および強度特性等の力学物性は、結晶構造、原子間結合の方向性、結晶配向性、二相組織の形態といった異なるスケールの微細組織および構造を反映しています。このような異なるスケールでの力学物性の支配因子を解明し、それに基づいて優れた力学物性を発現させるための新たな材料設計の原理を確立することは極めて重要です。本領域では、材料をナノスケールからマクロスケールまでの階層化された複雑な力学システムとみなし、弾性論、熱力学等の力学および機械学習をベースとして、材料の力学、相転移および組織形成に関する研究を行うことにより、生体医療や航空機用の新材料開発のための新設計原理の確立を目指しています。

材料組織制御工学領域

材料工学の立場から原子レベルで生命現象を捉えることで、疾患や外傷で失われた生体機能を回復させるための新しい材料設計・開発に取り組んでいます。とりわけ、遺伝子やタンパク質などのナノ生体分子から、細胞、組織、臓器にいたるまでの多階層3次元生体組織材料を工学的に操作し、個体レベルで生体機能を制御するための新しい材料開発や最先端計測に基づくバイオ工学融合研究を展開しています。金属3Dプリンティングや材料先端加工を駆使した細胞・生体制御と、材料/生体界面での機能発現メカニズム解明を両輪として取り組み、材料工学の観点から世界の医療技術革新を実現するための最先端研究を進めています。

多種多様な姿を示すプラズマを⾃在に用いることにより、医療・環境・エネルギー等、⼈類の抱える重要課題の解決をもたらすべく、プラズマの基礎研究から、物理と化学との融合が必要とされる各種応⽤研究までの研究を行っています。例えば、気相、液相、超臨界流体相雰囲気における新規プロセス用プラズマ源の開発・理解・制御や、新表面機能材料創成、機能性ナノ構造物質合成、バイオ・環境プロセス応用等の研究に取り組んでいます。

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