工学研究科 > 電気電子情報通信工学専攻 > エレクトロニクスデバイス講座
有機材料は柔軟性に優れるという特徴を持ち、無機エレクトロニクスでは実現困難なフレキシブル・ソフトなシステムを構築可能です。本領域では、有機材料を中心とした材料群を用いて、柔軟性という特徴を生かしたデバイスによる、新しいシステム構築を目指す研究を行っています。より具体的には、ウェアラブルエレクトロニクスやソフトロボットなどの柔軟性が望まれるシステムへ実装可能なシステム構築を目指します。
本領域では、超小型・省エネルギーな未踏波長域の光源の実現による低炭素社会への貢献や、量子並列超高速情報処理システムによるビッグデータ解析や人工知能といった次世代技術の発展を目指し、種々の量子光電子デバイスとシステムの開発を行っています。半導体レーザと非線形光学素子の集積、ワイドギャップ半導体量子構造を用いた量子光源の開発、巨大光学非線形性材料の探索に加えて、これらを集約した新規システムを開拓しています。
バーコードリーダー等の光源として身近にある半導体レーザは、理論上、サイズが小さいほど高性能になる。近藤研究室では、直径が約1ミクロンの円形共振器を研究開発している。左図は作製した共振器の電子顕微鏡写真、右図は共振器内部の光分布を示す。半導体内部に閉じ込められた光が回転しながら増幅する円形共振器をフォトニック結晶によってつくりだし、その近傍に光を取り出す光導波路を設置することで、エネルギーロスのない半導体レーザをつくりだそうというアイデアだ。完成すれば通信容量を一気に今の約100倍にできてしまう夢のデバイスなのだ。